Studio One 5 スコア機能雑感

 SteinbergのNuendo 10で音楽制作を行っていますが、私は32Bit 88.2kHzで制作するのが基本で、ボーカル録音などオーディオトラックを多用したプロジェクトでCelemony MelodyneなどのARAでトラックを編集していると、ソフトが落ちてしまうエラーがよくあります。起こらない時もあるのですが、使用していて少し不便です。これは近日発表されたNuendo 11(もちろんアップデート予定)で解消されていることを望んでいますが、やはりNuendoはCubaseに比べてできることが多くなっている分、エラーは起こりやすくなるのかなという印象。

 もう少し軽くて安定動作するDAWがあればいいと思っていて、恒例のセールに合わせてPresonusのStudio Oneを5にしました。楽譜機能が付いたということで、やっとメインのDAWとして使用できるのではないかという期待です。早速数曲依頼されていた編曲で使用してみました。私の場合、制作に楽譜がどうしても必要になるので、今回は楽譜周りの機能についての雑感になります。楽譜機能に詳しく触れた記事、あまりなかったですね・・・。海外でもそんなに盛り上がっていなかったような感じですし、皆さん、楽譜使わないのでしょうか?

 

Studio One 5 楽譜機能

スコア機能雑感

・楽譜ソフトのNotion譲りで、それなりに綺麗で読みやすい
・楽譜ソフトとして必要最低限のことができるので、演奏家に渡す簡単なものならこれで十分
・リアルタイム入力でもある程度綺麗になるが、やはり調整は必要
・コードトラックを表示できない(?)ので、コードありの譜面を作るときはNotionに転送する必要

 

 細かいことはできませんが、Cubaseよりは余計な設定項目がないので、とっつきやすいですね。見た目の印象がいいです。まだ触ったばかりなのでどちらのほうが良いとは言い切れません。もちろん移調や拍子の変更なども対応していて、これはグローバルトラックの記号トラック(調号、拍子の挿入)を使用します。それからコード譜は最終的にNotionに転送することになりますので別途購入が必要です。現時点ではコードを表示するのは対応していないと思います。Studio One→Notionに転送だとあまり問題は起きないのですが(それでもコードの表示位置がおかしくなったり、その他も調整が必要)、逆だと調整が大変になるので、使用することはないかな。もっとこの辺の精度を上げてもらえると助かるのですが、Notion自体が6で止まっていますし、細かい調整が苦手なんですよね。本格的な楽譜制作が必要な時は、私はAvidのSibelius(永続ライセンス)を使用しています。マグネティックレイアウトといって、重なった要素を分離して近くに表示できる機能があり、急いでいるときはすごく便利なんです。まあ売値が違いすぎるので、Notionと比べるのは酷なのですが、Notionももっとアップデートを続けていってもらいたいです。

 あとスコア以外の部分についても少々。Studio Oneのコードトラックを今回初めて触りましたが、もちろんCubaseと同じく手弾きによる入力に対応しているのですが、解析の程度はCubaseよりも若干劣るかもしれません。まあ、Cubaseも良くはないのですが、結局自分で修正入力は必要になると思います。複雑なコードだとやはり難しいのでしょうね。それから!Studio Oneのクオンタイズの精度って悪いんでしょうか?例えば同じだけずれているノートを一緒に選択して、直前のグリッドに移動させようとすると、バラバラに移動してしまったりします。これは使いにくい・・・。そういう記事をいくつか見つけたのですが、これはバグなんでしょうかね。あまりリアルタイム入力では関係ないのですが、楽譜をきちんと制作するときは、正確な位置にイベントがないとだめなので、ちょっと改善してほしい点ではあります。Studio OneはやはりMIDI周りはもう少し改善の余地あり、な感じなのでしょうか。マスタリングやオーディオオンリーなら私の中では現時点はベストな選択肢で、録音ソフトとしてスタジオでも使いたいと思っています。もう少し重いプロジェクトで何曲も制作してみないとわかりませんが・・・。おそらくNuendoよりは軽く使えると思うのですが、DAWは一長一短で難しいです。

 

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