第2回はオーディオの基本性能についてです。Cakewalkは以前のバージョンから音質に拘っており、現在でもトップクラスだと思います。特にファイルのビット深度を64にできる点など、他のDAWではまだ対応していないのではないでしょうか。内部処理に関してはもちろん他のDAWも64ビット倍精度エンジンに対応していますが、これは主にエフェクトなどを多用していく、ミックスの段階で優位になるものです。ファイルまで対応しているというのは凄いですね。ただ、ビット深度に関しては基本24Bitで大丈夫で、音量に関しては十分に対応可能です。私は常に32Bit、88.2kHzで作業していますが、やはりプロジェクトが大きくなり、PCの負担が大きくなります。お勧めの設定は全て(録音時、レンダリング時、インポート時)24Bitです。
サンプリングレートは384kHzまで対応、DSDのインポート/エクスポートにも対応(制限あり)していますが、オーディオインターフェースで対応しているものが極端に少ないですね。基本48kHz、性能に余裕がある方は88.2kHzや96kHzを試してみてください。オーディオファイルをDAWに取り込む時、優れたサンプリングレート変換を実現しています。プロジェクト自体が低いサンプリングレートの場合は、プラグインを起動して、左上のFXというところをクリックし、アップサンプリング処理を設定しておくと、高い品質で再生、レンダリング、バウンス、フリーズ、エクスポートが可能になります。アップサンプリングの利点はかなりあるので、毎回設定しておくと良いと思います。
サンプリングレートはダイレクトに音質に影響します。私の場合は、DAWを始めた頃は44.1kHzで作業しており、48kHz、88.2kHzとプロジェクトの設定を変えてきました。Cakewalkのような優れたオーディオエンジンを積んでいるDAWを使用すると、音質の違いが良くわかると思います。