Cakewalk by BandLabを使ってみよう Part8: Region FX – Drum Replacer

Drum Replacer

Drum Replacer

 今回はRegion FXのDrum Replacerをご紹介します。その名の通り、オーディオファイルのドラム音をそれぞれのキット音に分離、音を差し替えることができるエフェクトです。同時に差し替えられるキットは3つまでです。例えばステレオ生ドラムのオーディオファイルから、生のキック音をエレクトリックドラムのキック音に変えるとか、重ねて音に厚みを出すといったことが可能になります。また、生レコーディングされたドラムのキット音からかぶりを除去するのにも役に立ちます。

 まず、ドラムのオーディオファイルにDrum Replacerを適用しRegion FXクリップを作ります。Drum Replacerエディターを開くと自動的にサンプル音が設定され、トリガーが検出されています。トリガーはFilter、Threshold、Intervalで調整します。3つのパラメーターを使って、正確にパターンを検出してください。画面は少し難しく見えるのですが簡単です。直感的に操作して覚えるのが速いと思います。トリガーは自動検出がオレンジ、追加の場合はすぐ下のラインに黄色で表示されます。右・左クリックで除去と追加、再追加が可能です。更に、Dyn(ダイナミクスコントロール)でベロシティ―を調整します。ここでお気に入りのグルーブを作ってください。

 次に差し替えたいサンプルに音を読み込み直します(.wav、.flac、.aif、.aiff、.ogg、マルチサンプル.sfz)。元々付属しているものもありますが、ワンショットのサンプルはフリーのものが大量にネット上にあるので、音源をお持ちでない方は探してみてください。下に音源をご用意しました。アコースティックドラムのステレオミックスからそれぞれのキット音を変更したものになります。

 

・ステレオミックスの生ドラム(キック、スネア、クローズドハイハット)

・差し替え後(キック、スネア、ライドシンバル)

 また、検出したパターンをMIDIに変換できますので、それぞれのドラム音源で鳴らすことが可能です。どのノートに変換するかも指定できます。トリガーの検出ポイントで変換されますので、生演奏のグルーブをそのまま残せます。トリガー検出は、音が多い場合は同時検出が3つまでで、何回か作業が必要になりますので、耳で聞いて採譜可能な方はそのほうが速いかもしれませんが、それでもグルーブまでは真似出来ません。また、かぶり除去にはとても威力を発揮すると思います。作曲家よりもエンジニア向けのツールと言えると思います。

 

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